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イエスの風 No.7

 バンクーバーに来て一週間が経とうとしています。日本との時差があり、なんだか不思議な感じです。今、日本は日曜日の朝。こちらは、土曜日の昼下がりです。部屋の中に居ると、それほど海外に来た感じがしません。サバティカル休暇と言う名目でやって来ましたが、忙しさは相変わらずで、締め切りに追われる日々です…。何もしないと言うことが落ち着かない…、すっかり染みこんでいるようです。今までの様々なものが抜け切るまでには、まだまだ時間がかかりそうです。でも、それをしないと、新しいことも始まらないだろうと言うのが実感としてあります。急がす、焦らず、じっくりと備えて行きたいものですね。  主イエスのいのちが、あなたの内に溢れますように。主がこう言われます。「あなたは、わたしの愛する子。わたしはあなたを喜ぶ。わたしは決してあなたを離れず、またあなたを捨てない。安心して行きなさい。」

マタイの福音書6章25〜34節「見てごらん」

 私たちは、日々色んな心配事を抱えて生きています。こうして過ごしている間も、幾度も心配事の風が吹いて来て、この心を煩わせるのです。心配事で眠れなくなる時もあります。心配事が大きくなり過ぎて、息が出来なくなっている時があります。心配の種は尽きません…。心配する理由は幾らでも挙げられます。けれど、たくさん心配したからと言って、それが無くなってしまうことはないのです。

 「空を見上げてごらん。空を飛んでいる鳥たちを見てごらん。道ばたを見てごらん。そこに咲いている綺麗な花々を見つめてごらん…。」(26~30)主イエス様は、おっしゃいます。優しくおっしゃるのです。ガミガミと耳やかましくではなく、優しい風が吹くようにおっしゃるのです…。どうしてこんなことおっしゃるのでしょう。それは、あなたのことが心配だからです。あなたのことを心配しておっしゃるのです。あなたが心配事に振り回されて、息詰まっているからです。その目が、不安で曇り、虚ろになって、見ているようで見ていない…、何を見たら良いか分からず、何も見えなくなっているからです。

 イエス様には、見せたいものがありました。イエス様は、あなたに感じてもらいたいものがあるのです。それは、「神の国とその義」です。神様が御支配なさる世界を見て、感じて欲しいのです。「神の国とその義」それは、どんなものなのでしょう。イエス様は、そのことについて、くどくどと説明なさいません。どうしてでしょう。それは、イエス様ご自身が、日々それ、すなわち「神の国とその義」を見、感じて生きておられたからです。イエス様にとって「神の国とその義」は、日常の中にあり、見て、感じることの出来るものでした。「神の国とその義」…それは一体どんなものなのでしょう…。それは、神様に愛され、生かされていることから生まれる喜び、感謝、平和…。言葉ではなかなか言い尽くせないものです。けれど、この心が敏感に感じ取ることが出来るもの…。私たちも、日々の中でそのようなことを感じているでしょう。誰かから大切にしてもらっていることを感じて、心が温かくなったり、優しい言葉をかけてもらって嬉しくなったり…。美しいものを見て、心が躍ったり、希望に溢れたり。静かで優しい場所で、しみじみと生きていることを感謝したり、落ち着いた平和な気持ちになったり、親切にしようとしたり…。数え上げれば、幾らでも出て来ます…。

 イエス様は、そのようなものを日々感じて生きておられた。もちろん、苦しみや悩みもたくさん味わっておられた…。けれど、愛されていること、生きている喜び、希望、平和…、そのようなものを味わっておられた。イエス様は、「神の国とその義」の中に生きておられたのです。そして、その中に私たちを招き入れようとしておられるのです。今、ここに居るあなたを、「神の国とその義」の中に招き入れて、共に生きるようにして下さるのです。

 あなたは今日、「神の国とその義」の中に生きることが出来る。生きている。イエス様は、あなたの目を開こうとしておられる。その心、魂を目覚めさせようとしておられる。イエス様にとって「神の国とその義」は、空の鳥、野のゆりの中にありました。そこに見えるものだったのです。空の鳥は、神様の目に優れたもの、愛し、養うべき存在。野のゆりは、美しく着飾るほどに大切な存在。それらの中には、神様の愛が満ち溢れていた。イエス様は、空を見上げ、風を感じ、日の光を浴び…、あらゆることの中に神様の愛と慈しみ、あわれみと平和を感じて生きておられた。そのような愛と平和、「神の国とその義」の世界に、今日あなたを招いておられるのです。

 「神の国とその義」今日、あなたは見ているのです。空の青さ、広さ、そこを自由に飛び交う鳥たち、心と身体をリフレッシュさせる風、心を落ち着かせる音楽の音色、生きる希望や活力を与える美しい色の数々…。心を喜ばせる味わい深い食べ物。懐かしい故郷に帰って来た気持ちにさせる土の香り…。もう例を挙げれば幾らでも挙げることが出来ます。それは、満ち溢れている…。神様は、それを毎日見せようとしておられる。聴かせようとしておられる。味わわせようとしているのです。

 イエス様は、何よりもそれを、まず最初にそれを見るように、見つけるように招いておられる。それは、あなたが大切な人、価値ある人、神様がこの世に生きるようにといのちを与え、生かしたいと心から願っている人だからです。神様がお造りになった世界の全ての中で、最も優れて、大切な存在だからです。

 心配事は尽きません…。けれども、そればかり数えないで欲しい。それに振り回され、呑み込まれないで…。

「空の鳥、野の花を見てごらん。神の国とその義とをまず第一に捜し、見つけなさい。」

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